不妊治療

2020年07月09日

不妊鍼灸のタイミングごとの効果的な受け方

○不妊鍼灸 通院頻度について   ・育卵、子宮内膜発育を目的に排卵(または採卵)1ヵ月前から週1回 ・着床環境を整える事を目的に排卵後(または移植前後)4日おきに  妊娠判定日まで通っていただけるのが理想的です。   但し、下記日程はあくまで一例ですので、 体質などを考慮して患者様とご相談の上、 最適なスケジュールを決めていきます。   例えば、血液循環が良い場合は 下記日数より頻度が減ることがございます。       体外受精 『採卵周期』 ☆1ヵ月をワンサイクルとして週1回   採卵前に鍼灸治療をコンスタントに行う理由は、 十分な血流を確保する事で質の良い卵子を育てる為です。   また、妊娠に関わるホルモンや薬剤は血流によって運ばれるので、 循環を良くする事は妊活において重要と考えられます。   下記、血液循環が良くない場合は週2回 ・エコーで確認した血管が通常よりも細い ・血圧が低い ・平熱が低い ・運動習慣がない ・足の冷えがある   これらを総合的に判断して、 個々に合わせた最適な治療スケジュールを決めていきます。       『移植周期』 ☆移植前4日おきに4回  移植後4日おきに6回   移植前後に鍼灸治療をコンスタントにやる意味は、 自律神経を介して血流や免疫に作用する事で、 着床しやすい子宮環境を整える為です。   ※鍼治療3日後に免疫反応が出てから、 3~4日で戻りがあるので 妊娠判定日まで治療を続けるのが理想的です。         『タイミング法』 ☆排卵1ヵ月前から週1回…

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2020年07月08日

子宮内膜再生増殖法(ERP)の効果は?

    ○子宮内膜再生増殖法(ERP)の効果について 東京の千駄ヶ谷にある 有名不妊専門クリニックが取り入れ出した 子宮内膜再生増殖法(ERP)。     この不妊専門クリニックの資料から引用になりますが、 その患者の月経血から幹細胞を抽出し、 30日間培養して増殖させ、 着床に関わる有効成分とともに 子宮腔内に戻すことで、 子宮内膜が再生・増殖し、 内膜の厚さの改善や、 原因不明不妊・着床不全の改善も 期待できるとのことです。     ただ、この子宮内膜再生増殖法(ERP)、 費用がかなり高額のわりに、 実際にどれくらいの確率で改善が見込めて、 どれほどの確率で有効となりえるのか、 症例数も少ないので 現時点でこれについては何もわかりません。     これからエビデンスが蓄積されて 有効性が明らかになる日も来るかもしれません。   実際にこの治療法を体験された方は、 ぜひ詳細をお教えいただけると嬉しいです。       ○子宮内膜を厚くする方法 子宮内膜が原因の不妊治療の場合、 ホルモン療法や血流改善が主な治療法です。     中には薬を使っても内膜が厚くならない方も いらっしゃることと思います。   その原因は血流にあり、 実際に血流が良くなる事で内膜が厚くなる患者様を たびたび目にしてきました。     血流が悪くなる要因は様々あり、 ・運動習慣がない ・精神的ストレス ・長時間座りっぱなしのデスクワーク ・血圧、体温が低い などがあります。  …

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2020年05月21日

『着床の窓』について

こんにちは!もりた鍼灸院の河野です!   移植を何度か繰り返されて結果につながっていない方は、 ネット検索で「着床の窓(インプランテーションウインドウ)」 にたどり着く方がたくさんいらっしゃることと思います。     簡単に説明させていただきますと、 子宮内膜には胚盤胞を受け入れる”着床に最適な期間”があるとされていて、 これを「着床の窓が開く」なんて言ったりします。     必要性や効果が気になるところだとは思いますが、 私個人の意見を書かせていただきます。       ○ERA検査の流れ 良好胚移植反復不成功の方を対象に、 ”本来移植を行う時期”に子宮内膜組織を採取し、 着床の窓が開いているかどうかを調べるERA検査(子宮内膜受容能検査) というものを行うクリニックが最近増えてきました。     もしも検査結果が”着床にむかず”だったら、 今度は別周期に”本来移植を行う時期の前後1~2日”に内膜組織を採取し、 ”その人の着床の窓が開く時期”を特定する検査です。 (検査結果は約2~3週間でわかります。)     これにより、一般的であれば5日目胚盤胞は排卵後5日目 (ホルモン補充周期であれば黄体ホルモン補充開始から5日目)に移植するところを、 ERA検査によって特定できた時期に移植する方法でチャレンジします。     子宮内膜採取時の痛みについては 生理痛のような痛みが一瞬あると言われていますが、 痛みの感じ方は人それぞれですので結構痛かった という方も中にはいらっしゃいます。       ○原因不明の反復着床不全解明への糸口になりえる 不妊治療をする方にとって、 「原因不明」と言われてしまうことは非常にお辛いことと思います。 たくさん検査をして辛い思いもたくさんして、 結果「原因不明」ということが不妊治療にはよくあります。     特に胚移植後の着床にいたるステップは 「神の領域」とも揶揄される部分で、 実際に何が起こっているのかを詳しく調べることは難しいのですが、 このERA検査はそれを解明する一つの手段になりえます。    …

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2020年04月28日

緊急事態宣言に伴う対策について

こんにちは!もりた鍼灸院の河野です。     コロナウイルス感染予防の自粛が続く中、 電車に乗ることへの不安をお持ちの方もいらっしゃることと思います。     そこで当院では、 この状況下において少しでも不安解消に向けた対策ができないかと検討し、 緊急事態宣言が解除されるまでの間、 車でお越しの際の駐車場代金として 一律1000円を負担させていただくこととなりました。 (但し、新規の患者様対象とさせていただきます。)     また、安心して患者様に施術を受けていただけるように 当院では対策を強化して参ります。     ・毎朝スタッフの検温 ・手洗い、うがい、手指消毒、体調管理の徹底 ・施術時を含め常時マスクとフェイスシールドの着用 ・入り口に手指消毒液の設置 ・ドアノブ、施術ルーム等、患者様が触れる箇所の除菌消毒 ・施術で使用する器具、備品類は全て都度消毒 ・フェイスカバー・シーツの都度交換 ・換気の徹底 ・予約数の制限     また、患者様にも院内はマスクの着用を必須としております。 ご来院の際に入り口にて、当院が用意したマスクに交換していただき、 外からのウイルスを持ち込まないように対応してます。     患者様にはご不便とご迷惑をおかけして 大変申し訳ございません。     感染及び拡大防止の為、 何卒ご理解とご協力の程をお願い致します。     ▼不妊鍼灸については下記のLINE@またはお電話にてお気軽にお問い合わせください。 LINE@ID:@nfc2885u TEL : 0422-26-8338     ▼痛み・しびれ治療について     もりた鍼灸院 住所 東京都三鷹市下連雀3-44-13 ライオンズプラザ三鷹 402号…

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2020年04月18日

ホルモン補充周期の移植後基礎体温について

こんにちは!もりた鍼灸院の河野です。     体外受精中の患者さん、基礎体温をよく気にされますが 移植周期中は特に気になるかと思います。 基礎体温を必ず測るように指示しているクリニックもあれば、 「ストレスになるくらいなら測らなくてよい」というスタンスのクリニックもあります。 では、体外受精中の基礎体温は実際にどの程度気にするべきなのでしょうか。 移植後の基礎体温について書いてみようと思います。       ○移植後、基礎体温を測る意味 基礎体温は”黄体ホルモン”が視床下部の体温調節中枢に働きかけることによって上がります。 そして黄体ホルモンは、排卵した後の卵胞の残骸が変化したもの(=黄体)から分泌されるので、 基本的に排卵後(or採卵後)から体温は上がります。 黄体ホルモンは着床~妊娠が維持されるために必須のホルモンです。   例えば、東京都内の自然周期系の体外受精専門のクリニックは、 移植後から判定までの間に体温下降が続く場合はクリニックへの通院を促しています。 これは体温が下がっている理由が黄体ホルモンの不足なのであれば、その薬の処方を追加するためです。 逆に言えば、移植後に基礎体温が下がったとしても採血の結果、黄体ホルモンが足りているのであれば、 薬を追加することに意味はありません。     つまり、基礎体温を介して黄体ホルモンの善し悪しを推察しているのです 体外受精中の基礎体温は、”新鮮胚移植のとき”と”凍結胚移植を自然周期で行うとき”に、 あくまで黄体期が安定しているかの目安となるくらいに考えておいて良さそうです。       ○ホルモン補充周期の移植後、基礎体温の計測は必須ではない 凍結胚移植において、自然周期であれば自己黄体からの黄体ホルモンが不足する可能性があるため、 その目安として基礎体温を測ることは一定の意味があるかもしれません。   ですが、自己黄体を持たずに薬に依存するホルモン補充周期であれば、 薬の用法用量をしっかり守っていれば黄体ホルモンが不足することは基本的にありません。     プロゲステロン製剤によって基礎体温は高温期に入りますが、 薬の種類によっては体温上昇作用がないものもあります。   いずれにしても、薬でホルモンコントロールをしているので 基礎体温はあまり気にされなくても大丈夫かと存じます。       ○まとめ ”体外受精において基礎体温が必要”と考えるのであれば、 それは主に”移植後に黄体ホルモンが不足した際の目安”として使えるだけで、 採卵のみの周期やホルモン補充周期による凍結胚移植周期にはあまり意味を為さないと考えられます。 外気温の影響も容易に受けますし、基礎体温に必要以上に気をとられるのはあまりお勧めしません。 実際に基礎体温が上がらなくても黄体ホルモンはしっかり分泌されている、というケースもあります。    …