院長ブログ

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2026年07月13日

腸内細菌と鍼灸の意外な関係【第1回】

腸内細菌とは?「第二の臓器」と呼ばれる理由 はじめに 「腸活」という言葉を耳にする機会が増えました。 一昔前まで腸活といえば、「便秘を改善するため」「ヨーグルトを食べること」といったイメージが一般的でした。しかし現在では、腸内細菌は単に便通を整えるだけでなく、免疫・自律神経・睡眠・肥満・糖尿病・アレルギー・認知機能・精神状態・さらには妊娠力や健康寿命にまで深く関わることが分かってきています。(Frontiers⁠) 最近では、「腸は第二の脳」あるいは「腸内細菌はもう一つの臓器」とも呼ばれるようになりました。 私たち鍼灸師にとっても、この腸内細菌の研究は非常に興味深い分野です。 鍼灸には昔から * 自律神経を整える * 胃腸の働きを改善する * 免疫を調整する * ストレスを軽減する といった作用が経験的に知られてきました。 近年は、その背景に迷走神経(副交感神経)や腸内細菌が関わっている可能性が示され始めています。 今回から数回にわたり、 「腸内細菌と鍼灸」 について、最新の研究を交えながら分かりやすく解説していきます。 ⸻ 人間は一人で生きているわけではない 私たちは「一人の人間」と考えています。 しかし実際には違います。 体内には約30〜40兆個の人間の細胞があります。 一方で、その体内には数十兆個にも及ぶ細菌が共生しています。 その多くが住んでいる場所が大腸です。 その種類は約1,000種類以上。 それぞれが異なる役割を持ちながら、お互いに協力し合って生きています。 つまり私たちは、 「人」と「細菌」の共同体 なのです。 近年では腸内細菌全体を一つの臓器として考える研究者も少なくありません。 これは腸内細菌が単なる”住人”ではなく、 * ビタミンを作る * 食物繊維を分解する * 免疫細胞を教育する * 炎症を調節する * 神経伝達物質の産生に関与する など、人間だけでは行えない重要な働きを担っているためです。 ⸻ 腸内細菌は生まれた瞬間から始まる 赤ちゃんは子宮の中ではほぼ無菌状態で育ちます。 そして出生時に、母親から最初の細菌を受け取ります。 経腟分娩では産道を通過する際に母親の細菌が移り、帝王切開では異なる細菌構成になることが報告されています。 その後、 * 母乳 * 家族との接触…

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2026年02月19日

症例報告:ヘルニアと言われた腰痛

【症例報告】 ヘルニアと言われた腰痛。 でも本当の原因は“深い筋肉”でした。   「L4/5にヘルニアがありますね。」   そう言われてから、3か月。 痛みはなかなか良くならず、不安を抱えて来院された40代の男性の方でした。 長く座っていると腰の奥がズンと痛む。 朝起きると固まったように重い。 片脚で立つと、奥の一点が刺すように痛む。 「やっぱりヘルニアが原因ですよね?」 多くの方がそう思います。 でも、私たちはまず“画像”ではなく“体の反応”を見ます。   ■ 神経の症状はあるのか? ヘルニアが本当に神経を強く圧迫している場合、 ・脚にビリビリ走る痛み ・強いしびれ ・力が入りにくい などが出ることが多いです。 しかし、この方にはそれがはっきりとはありませんでした。 そこで注目したのが、 背骨のすぐ横にある「多裂筋(たれつきん)」という深い筋肉です。   ■ 押して分かる痛みと、届いて分かる痛み 体はゼリーのように柔らかい組織でできています。 指で押すと、その圧は周りに広がります。 つまり、 「押して痛い=そこが原因」 とは限りません。そこで私たちは、 より正確に深部へ届く方法を使います。 多裂筋のポイントに刺鍼すると、患者さんはすぐに言いました。 「そこです。それがいつもの痛みです。」 この“ぴったり一致する感覚”がとても重要です。   ■ なぜそれが大事なのか? 体が「そこだ」と認識した瞬間、 脳は強い痛みを抑える働きを始めます。 深く響くような重だるい感覚(得気)が出ると、 ・筋肉の緊張がゆるむ ・血流が良くなる ・自律神経のバランスが整う ・痛みを抑える仕組みが働く こうした反応が起こります。 ただ刺すのではなく、 “原因と一致する刺激”が入ることが大切なのです。   ■ 治療後の変化 初回後、腰の奥の痛みは明らかに軽くなりました。 3回目には日常生活でほとんど気にならない状態に。…

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2025年05月03日

【専門家直伝】トリガーポイント鍼療法Mスタイルとは?効果的な施術法を解説!

  【この記事でわかること】 ・トリガーポイントとは? ・Mスタイル独自の診断・施術アプローチ ・なぜ一般的ガイドラインよりも効果を上げられるのか? ・鍼灸・整体・リハビリ関係者も必見の臨床ポイント     トリガーポイントとは? トリガーポイントとは、筋肉の中にできる「硬く、押すと痛いしこり」です。 押されるとその場所以外にも痛みが飛ぶ(関連痛)**ことがあり、肩こりや腰痛、頭痛、膝痛など、さまざまな症状の原因になります。国際的なガイドラインでも、トリガーポイントは慢性痛の原因として重要視されており、正確な診断と治療が求められています 。     Mスタイルとは?──認知覚と責任筋同定に特化した鍼療法 私が実践している「トリガーポイント鍼療法Mスタイル」は、一般的な基準とは違う独自の診断方法を重視しています。 その大きな特徴は、次の2点です。   1. 認知覚(患者さんの「まさにそれ!」反応)を最重要視 施術中に患者さんが 「そこ!」「まさにそこです!」 と強く反応するポイントを探し当てます。 これが、トリガーポイントが症状の原因である「確かな証拠」となります。   2. 収縮痛・伸長痛による責任筋の特定 筋肉を縮めたときの痛み(収縮痛) 筋肉を伸ばしたときの痛み(伸長痛) これらを誘発して、**症状を引き起こしている「本当の原因筋肉」を探し出します。 単なる「押して痛い場所」だけではなく、動作と症状を結びつけた診断を行います。   なぜMスタイルは効果が高いのか? 近年の研究では、トリガーポイントの診断には「筋硬結+圧痛点+関連痛」などが必要とされます 。 しかし、これらは施術者側の判断に依存しやすく、患者さん本人の「リアルな痛み感覚」が見逃されるリスクがあります。   Mスタイルでは、 ・認知覚(患者自身の感覚) ・収縮・伸張の動作誘発 という双方向型アプローチを重視するため、 施術者の判断ミスを防げる 深層筋や隠れたトリガーポイントも見逃さない 患者自身も納得できる施術になる といったメリットがあります。 その結果、再発率の低下、治療効果の早期実感にもつながっています。   Mスタイルが向いている人・症状 次のような方には、Mスタイル施術が特におすすめです。 長年、原因不明の痛み・コリに悩んでいる 整骨院・整体・マッサージで改善しなかった デスクワークやスポーツで慢性的に体がつらい 姿勢矯正をしても根本改善しない 痛みの正体を自分でもハッキリ理解したい まとめ:トリガーポイント治療は「感覚×機能診断」が鍵!…

2024年01月14日

出産のご報告をいただきました

  先日、不妊治療を経て無事に出産を終えられた患者さんから ご連絡をいただきました。 そろそろ出産の時期かな?と考えていたところ、 母子共にご健在とのことで安心しました!   不妊治療の道のりは長く、苦労や葛藤も多々あったと思います。 このようなお便りをいただき、本当に嬉しい限りです。 当院の妊活鍼灸がお役に立てて何よりです^_^   第2子の際も、是非私たちにお任せください。 最善の効果を実感できるよう努めさせていただきます。       妊活鍼灸については下記のLINE@またはお電話にて お気軽にお問い合わせください。   LINE@ID:nfc2885u TEL:0422-26-8338(三鷹) 03-6826-2406(西新宿)   ▽ さくら鍼灸院 住所 東京都新宿区西新宿8丁目12-1 サンパレス新宿507号 電話番号 03-6826-2406 営業時間 AM9:00〜PM8:00 定休日 不定休 アクセス 西新宿駅より徒歩1分/新宿駅より徒歩14分   ▽ もりた鍼灸院 住所 東京都三鷹市下連雀3-44-13 ライオンズプラザ三鷹 402号 電話番号 0422-47-8538 メールアドレス:moritaacu@gmail.com 営業時間 AM9:00〜PM8:00 定休日 不定休 アクセス 三鷹より徒歩3分 当院facebookページはこちら http://bit.ly/1TL7Zxy

2024年01月13日

薄い子宮内膜を厚くする方法は?着床率を上げるためにできること

  こんにちは!妊活専門鍼灸師の河野です。   以前より、着床期の子宮内膜が薄いと、 妊娠率が低下することが知られています。   不妊治療のどのステップにおいても悩んでいる方は多く、 当院にも子宮内膜肥厚効果を期待して 多くの患者さんがご来院されます。   「子宮外妊娠は卵管などでも着床するのだから、 内膜が薄くても着床するときはするから あまりこだわらなくても良い」 という意見も聞いたことがあります。   ただ、薄い子宮内膜で妊娠した場合、 出生時体重が低下するという報告や 癒着胎盤の発症リスクの上昇が指摘されています。   やはり妊娠を考える時には なるべく内膜を厚くすることを目指して 治療を行う必要があると考えます。   今回は、子宮内膜が薄い原因から改善策、 鍼(はり)の有効性について書いていこうと思います。     子宮内膜はどのように厚くなる?   子宮内膜は、卵胞の発育に伴い、 エストロゲンの作用で厚みを増していき、 排卵までに約1mm/日で厚みが増加し、 排卵直前には約10mmに達します。 排卵後はプロゲステロンの作用で 内膜の質が変化することで 着床に適したふかふかの子宮内膜が整います。     「内膜の見え方が重要である」という報告もありますが、 これは排卵期に特徴的なエコー所見のことで、 木の葉に見えることから「木の葉状」と呼ばれ 子宮内膜3層構造のことを指します。     理想的な内膜厚について   子宮内膜の厚さの基準値については様々な報告があり、 一定の見解は得られていません。 一般的には、排卵期に7~8mm以上を 正常子宮内膜の厚さの基準値として設定 しているクリニックが多いです。   子宮内膜が薄い原因は?   内膜が薄いことの原因として、いくつか挙げられます。…