薄い子宮内膜を厚くする方法は?着床率を上げるためにできること
こんにちは!妊活専門鍼灸師の河野です。
以前より、着床期の子宮内膜が薄いと、
妊娠率が低下することが知られています。
不妊治療のどのステップにおいても悩んでいる方は多く、
当院にも子宮内膜肥厚効果を期待して
多くの患者さんがご来院されます。
「子宮外妊娠は卵管などでも着床するのだから、
内膜が薄くても着床するときはするから
あまりこだわらなくても良い」
という意見も聞いたことがあります。
ただ、薄い子宮内膜で妊娠した場合、
出生時体重が低下するという報告や
癒着胎盤の発症リスクの上昇が指摘されています。
やはり妊娠を考える時には
なるべく内膜を厚くすることを目指して
治療を行う必要があると考えます。
今回は、子宮内膜が薄い原因から改善策、
鍼(はり)の有効性について書いていこうと思います。
子宮内膜は、卵胞の発育に伴い、
エストロゲンの作用で厚みを増していき、
排卵までに約1mm/日で厚みが増加し、
排卵直前には約10mmに達します。
排卵後はプロゲステロンの作用で
内膜の質が変化することで
着床に適したふかふかの子宮内膜が整います。
「内膜の見え方が重要である」という報告もありますが、
これは排卵期に特徴的なエコー所見のことで、
木の葉に見えることから「木の葉状」と呼ばれ
子宮内膜3層構造のことを指します。
子宮内膜の厚さの基準値については様々な報告があり、
一定の見解は得られていません。
一般的には、排卵期に7~8mm以上を
正常子宮内膜の厚さの基準値として設定
しているクリニックが多いです。
内膜が薄いことの原因として、いくつか挙げられます。
① クロミッドの副作用によるもの
排卵誘発剤のクロミッドには
卵巣を刺激し卵胞を育てる一方で、
子宮内膜を薄くする副作用があります。
内膜が薄くなることが懸念される場合には
他剤(レトロゾール等)に変更や
クロミッドの減量が検討されます。
② 流産後掻爬術などダメージによるもの
掻爬手術(D &C:dilatation and curettage)とは
鉗子やキュレットという金属製の器具を使って、
子宮内組織を掻き出す手術のことです。
この過程で内膜が傷つき、
内膜の菲薄化をきたすことがあります。
③ 血流不全
上記以外の原因不明のものについては、
子宮動脈/子宮放射状動脈の血流不全が
関係していると考えられています。
血流を悪くする要因として、冷えや精神的ストレス、
長時間座りっぱなしのデスクワークなど
全身の筋肉の凝りなどが挙げられます。
子宮内膜の肥厚化を目的とした治療として、いくつか挙げられます。
① E2製剤の増量(貼付、注射、ジェルなど)
子宮内膜はエストロゲンの作用で厚くなるので、
E2製剤を増量して内膜肥厚に期待します。
ところが、
実際にはエストロゲンを増やしても
内膜が薄い方がおられるのも事実で
文献においても、
適当量のエストロゲンと血流が保たれていれば
子宮内膜の発育は正常に進むと考えられています。
② 血流改善薬
a)ビタミンE
b)バイアスピリン
c)L-アルギニン
d)バイアグラ膣内挿入
e)ペントキシフィリン
③ G-CSF(顆粒球コロニー刺激因子)子宮内注入法
胚移植の2~9日前にG-CSF製剤を1~2回
子宮内に投与することによって
子宮内膜の厚さが改善し、
妊娠率が向上したという報告が
2011年米国生殖医学会雑誌に掲載されました。
G-CSFはサイトカインの一種で、
G-CSF製剤の作用により、
子宮内に軽い炎症を惹起させることで
内膜の肥厚や着床率を改善させるのではないかと
考えられています。
④ PRP(PFC-FD)子宮注入
PFC-FD(自己 血小板由来成分 濃縮物)とは、
自身の血液から抽出した高濃度の血小板(PRP)に
含まれる成長因子を子宮内に注入する方法です。
血小板由来の成長因子は、細胞の成長を促す物質や
免疫に関わる物質を含まれていることから、
子宮内に注入することで内膜肥厚に期待します。
⑤ 鍼灸治療
薄い子宮内膜の原因の多くは血流不全が関係していますので、鍼灸治療が奏功することが少なくありません。
鍼刺激が加わると自律神経の反射が起こり、
血管は拡張し凝っている筋肉は緩むので
血流がよくなるという考え方です。
ただしそこで問題になるのが、
鍼灸といっても理論や手法によって様々であり、
治療効果も大きく異なるということです。
様々な鍼灸流派がある中でも、
我々が扱うトリガーポイント鍼療法は
血流改善効果が高いと自負しております。
↓〈鍼治療前〉の子宮動脈血流波形
↓〈鍼治療後〉の子宮動脈血流波形
当院では超音波エコーを用いて
血流を確認しながら施術を行います。
着床に適した子宮内膜厚にするためには
血流を常に良い状態に保つことが重要だと考えられています。
子宮内膜を厚くする方法として、
アスピリン、ビタミンE、アルギニン、バイアグラ、
G-CSF、PRP療法などが報告されています。
G-CSFやPRP療法を除いては、
血流を良くすることによって、
内膜を増殖させるという考え方です。
「子宮内膜を厚くするために」あるいは、
「血流を良好に保ち、着床率を上げるために」
血流改善効果の高いトリガーポイント鍼療法を
治療に取り入れてみてはいかがでしょうか。
ふかふかの子宮内膜を目指して
妊娠しやすい身体づくりのお手伝いを
ぜひ当院にお任せください。
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