院長ブログ

人工授精から体外受精にステップアップするタイミングは?
こんにちは。もりた鍼灸院の河野です。 先日、人工授精挑戦中の患者さんに 「体外受精にステップアップするタイミングに迷っています。 やっぱり人工授精は6回くらいは試した方がいいですか?」と聞かれました。 ご存知かもしれませんが、人工授精で妊娠する方は一般に 5~6回目までにはうまくいくことがほとんどで、 それ以降はほとんど期待値が薄くなる。 という統計結果を大体どこの不妊専門クリニックでも推奨しています。 ただ、実際には私が以前診ていた患者さんでも 7回目や8回目でうまくいった方もいましたし、 絶対的なことは誰にも断言できませんけどね。 もちろん、担当医の意向に沿っていただいて、 個人的な意見を求められた場合の目安をお話しします。 ○年齢・過去の不妊治療歴をステップアップの目安に 「人工授精を何回くらい試すべきか?」 と個人的な意見を求められた場合、 私が目安にするのは ・年齢 ・過去の不妊治療歴 です。 たとえば年齢が若く、 妊活歴も短いのであれば、 6回まるまる試してみるつもりでもいいのではないかな、 と思います。 たとえば年齢も40歳前後、 タイミング法での妊活歴も長い場合は、 人工授精で半年以上の期間を有してしまうのはちょっとリスキーかな、 とも思います。 ちなみに、 人工授精の累積妊娠率、累積出産率の年齢別データによると、 38〜39歳では2〜3回目、40代では1〜2回目までに うまくいく確率が高いという傾向があります。 ある一定の治療回数を行っても妊娠しない場合は、 ピックアップ障害、受精障害、着床障害、分割ストップなど 検査できない不妊原因があると考え、 積極的なステップアップが必要であると 個人的には思います。 そして、妊娠できる“確率”を最優先に考えた場合、 やはり体外受精は不妊治療において有効な手段だということができます。 もしも「体外受精をしてでも授かりたい」といったお気持ちが少しでもあるのなら、 妊娠を望まれてから現在までの期間と、…

人工授精をやる意味
先日、タイミング法に取り組まれている 初診患者さんのカウンセリング時に、 「今後、不妊治療をステップアップするとして、 人工授精をする意味があるのでしょうか? 人工授精は妊娠率も低く、 果たしてやる意味があるのか?と思ってしまいます」 と聞かれました。 一般に 排卵誘発剤を使った場合の人工授精の妊娠率は 1周期あたり5〜10%と言われていて、 妊娠率だけを見れば体外受精が上回ります。 ですがやっぱり人工授精をして妊娠する人も 実際にはたくさんいらっしゃるのも事実です。 その場合、「人工授精を挟んでおいて 本当によかった」となるわけです。 人工授精で妊娠する方は、 なぜタイミングでは妊娠しなくて人工授精で妊娠したのか。 考えられるパターンは主に以下3つが考えられます。 ○タイミング法で妊娠しない方が人工授精で妊娠する理由 1.子宮頸管をパスできたから 子宮頸管から分泌される頸管粘液の量が少ないと、 子宮の中に入る精子数が少なくなります。 精子を子宮に直接注入することで 子宮頸管因子をパスすることができます。 2.精子の卵管膨大部への到達を後押ししたから 人工授精は精子が放出される場所が膣ではなく子宮になるので 受精が行われる卵管膨大部までの距離が近くなります。 精液所見が悪いことがある方にとっては、 100m走を50m走に変えてくれる 人工授精が著効する可能性があるとも言えます。 3.薬を使うことで、よりタイミングが合った 排卵時期をより確定させるために、 HCGという注射や、 スプレキュア・ブセレキュアなどの点鼻薬を 使われるケースが増えます。…

ツボを使わない鍼灸で緊張型頭痛の改善
こんにちは!もりた鍼灸院の河野です! 頭痛には、すぐに受診しないと危険なものから日常的に起こるものまで、いろいろな種類があります。頭痛の中でも最も多い、緊張型頭痛についてトリガーポイント鍼療法も含めてご紹介します。 ○緊張型頭痛ってなに? 緊張性頭痛は、頭痛の中で最も多く、その7~8割を占めます。緊張型頭痛は、長時間同じ姿勢を続けての作業や目の疲れ、精神的ストレスなどによって身体の筋肉が緊張し、血液の循環が悪くなって起こります。ギューッと締め付けられる様な痛み、重苦しい様な圧迫感のある頭痛が特徴で、人によって痛みの出る場所は異なります。頭痛とともに肩や首筋のコリを伴うこともあります。どの年齢層でもみられ、ときどき頭痛がするタイプ(反復性緊張型頭痛)と、毎日のように頭痛が続くタイプ(慢性緊張型頭痛)とがあります。 「反復性緊張性頭痛」は、肩こりなど肩や後頚部、頭部の筋肉の緊張が原因で起こることが多く、パソコン作業など長時間同じ姿勢で作業を続けていると頸部、肩の筋肉の緊張が高まり、頭痛が起こりやすくなります。一方、「慢性緊張性頭痛」では、頸部・肩の筋緊張に加え、精神的なストレスなどが関与し、脳が痛みに対して過敏になっていると考えられています。 ○緊張型頭痛を治すにはどうしたらいいの? トリガーポイント鍼療法は頭痛の原因になっている筋膜に直接刺激を入れて、根本から痛みの原因を除去する方法を行います。トリガーポイントとは痛みの原因(痛覚過敏部位)となっている部分のことです。頭痛の原因そのもの、その場所にピンポイントで当たると「あっ、そこそこ!」「私の痛いところはそこだ!」と自分で認識できる響きがでます。この症状の再現を〝認知覚〟と呼びます。また、頭痛を感じている場所が側頭部だとしても、原因は首の筋肉の緊張からきていることもあります。痛い場所=原因ではない、ということです。この場合、首にあるトリガーポイント形成部位に鍼刺激を加えると側頭部に症状の再現(認知覚)がでます。 ○鍼灸不適応の頭痛 突然見舞われる強い頭痛はもちろんのこと、安静にしていても治まらない、あるいは繰り返し起こる頭痛が徐々にひどくなるような場合など、「いつもの頭痛と違う」と思った場合には、必ず医師の診察を受けましょう。50歳以降初発の頭痛にも注意が必要です。 トリガーポイント鍼療法は痛みやしびれを改善するのに効果的な治療法です。 上記したように、〝認知覚(=症状の再現)〟を出すことで症状の改善が期待できます。 頭痛などの痛みでお困りの方は下記のメール、お電話よりお気軽にご相談ください。 もりた鍼灸院 住所 東京都三鷹市下連雀3-44-13 ライオンズプラザ三鷹 402号 電話番号 0422-47-8538 メールアドレス:moritaacu@gmail.com 営業時間 AM9:00〜PM8:00 定休日 不定休 アクセス 三鷹より徒歩3分 当院facebookページはこちら http://bit.ly/1TL7Zxy

腰痛のトリガーポイント鍼治療
こんにちは!もりた鍼灸院の河野です! 腰痛は、男性では1番目、女性でも肩こりに次いで2番目に訴えの多い症状で、その数は増加傾向にあります(厚生労働省の平成28年国民生活基礎調査)。 腰痛の多くは、筋肉(筋膜)に負担がかかることで発症します。 ○腰痛の原因ってなに? 長時間同じ姿勢をしてのデスクワーク、同じ動きの反復、冷えや精神的ストレスなど、筋肉の同じ場所に負荷がかかったり、筋肉に栄養を送り届ける血液の流れが悪くなると筋肉などの組織がトリガーポイント化しやすくなり、腰痛の原因となってしまいます。 筋肉の使い方(負担のかかる場所)は人によってそれぞれですので、痛みが出る場所も人によって変わってきます。 (※トリガーポイントとは痛みの原因(痛覚過敏部位)となっている部分のことです。トリガーポイントは筋肉の表面にある「筋膜」や、骨と筋肉をつないでいる「腱」などにできます。 ) ○痛みを取るにはどうしたらいいの? 当院では、腰痛の原因になっている筋膜に直接刺激を入れて、根本から痛みの原因を除去する方法を行います。刺激とは、鍼特有の「響き」です。響きとは体の中でズーンと重たくなるような筋肉だけを摘まれているような、痛気持ちいい感覚のことで、人によって様々な反応がでます。悪いところほど響きははっきりとでます。 腰痛の原因そのもの、その場所にピンポイントで当たると「あっ、そこそこ!」「私の痛いところはそれだ!」と自分で認識できる響きがでます。これを〝認知覚〟と呼びます。なので、認知覚がしっかりと出れば出るほど効果が現れます。この感覚が出る場所を見つけるのが最大の目標です。 ○予防・改善のために 腰痛の予防には、なるべく同じ姿勢でい続けないことが日頃できるケアとして大切です。 例えば、デスクワークで長時間同じ姿勢でい続けることが痛みの原因になってしまいますので、筋肉の同じ場所に負担がかからないように、椅子の高さを時間ごとに変えたり、こまめに腰を動かすことが予防に繋がります。 トリガーポイント鍼療法は痛みやしびれを改善するのに効果的な治療法です。 上記したように、〝認知覚(=症状の再現)〟を出すことで長期慢性化していた腰痛やぎっくり腰が良くなることがあります。 腰痛でお困りの方は下記のメール、お電話よりお気軽にご相談ください。 もりた鍼灸院 住所 東京都三鷹市下連雀3-44-13 ライオンズプラザ三鷹 402号 電話番号 0422-47-8538 メールアドレス:moritaacu@gmail.com 営業時間 AM9:00〜PM8:00 定休日 不定休 アクセス 三鷹より徒歩3分 当院facebookページはこちら…

子宮内膜症に鍼は有効か
○子宮内膜症とは? 子宮内膜症とは、本来なら子宮の中にだけ存在するはずの子宮内膜の組織が何らかの原因で子宮以外のところ(卵巣、ダグラス窩、直腸、膀胱など)で 増殖、剥離を繰り返す病気です。 本来、子宮内膜は子宮の内壁の一番表面にあって、卵巣から分泌されるエストロゲンという女性ホルモンによって増殖し、妊娠する準備をしています。妊娠がおこらないと、月に1回子宮から剥がれて出血し、生理となりますが、子宮以外の場所で増殖した子宮内膜組織は腹腔内にとどまり、炎症や痛み、癒着(ゆちゃく)の原因になります。また、不妊の原因になっていることもあります。 ○鍼で癒着による腫瘤が消えるって本当? (論文一部抜粋してます) 24例中、骨盤内に形成された癒着による腫瘍が縮小したもの5例 、消失 したもの2例 あったと報告されました。骨盤内に腫瘤に対して効果がみられたのはわずかに30%程度ですが、すでに出来上がった腫瘤が消失または縮小したという報告は我々婦人科医にとって大いに興味のあることです。これらの効果の発現はSSPの刺戟により骨盤内の血行が良くなったためだろうと説明されました。 参考文献:産婦人科領域のSSP治療について 友紘会総合病院産婦人科部長 大阪医科大学産婦人科非常勤講師 藤本昭 この論文では、関元、子宮、中極、三陰交に3-30Hzの 疏密波を30分間通電し、月経5~ 7日前から1日1回 、10回 行い、骨盤内の血行を良くすることが子宮内膜症に効果があったというものでした。 関西医療大学の黒岩共一先生によると、トリガーポイント刺激により交感神経を上回る副交感神経の亢進が起こるという研究報告があります。実際にトリガーポイント形成部位に鍼刺激を加えると、自律神経の反射が起きて血管が拡張しているのがエコーで確認できます。 さらに、ツボに対する刺激に比べて効果が2〜3日長く持続することもわかっているのです。鍼灸には様々な流派がありますが、トリガーポイント鍼療法は痛みやしびれ、自律神経に反応を出すにはピカイチの治療法です。 子宮内膜症をお持ちの患者さまに、骨盤内の血行を良くする目的でお尻の凝りをとっていくと、子宮内膜症による痛みがとれて、薬を飲まなくても大丈夫になった!今まで原因不明の不妊で悩んでいたけど、治療を続けたことで妊娠することができた!というお声を頂いています。 一つ症例を上げると、 34歳女性 腰痛と坐骨神経痛の症状で当院へお越しになりました。 腰とお尻周りのトリガーポイント形成部位に、2週間に一度のペースで半年間治療を続けたところ、腰痛と坐骨神経痛はもちろんのこと、子宮内膜症の症状が薬を飲まなくても良くなり妊娠・出産することができたという方も実際にいらっしゃいました。 ○まとめ いろんな鍼灸のやり方がある中で、 〝本当に効果のある不妊鍼灸〟をみんなに知ってもらいたい。 そんな思いで日々努めております。 もし、不妊鍼灸やってみようかな? と思っている方は是非当院に任せてほしいです。 皆さまが1日でも早く子宝に恵まれますように… お問い合わせは下記のお電話、LINE@よりお待ちしております。 不妊治療専門ダイアル:0422-26-8338 LINE@:@nfc2885u Instagram→sakura_acu …