移植後の着床率を上げる子宮動脈血流
体外受精において、
良好な胚を複数回移植しても
妊娠しない場合、
着床障害と言われます。
着床〜妊娠成立の過程は
十分に解明されていない分野のため、
有効な検査法や治療法がない中、
移植を繰り返すしかなく
悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
本ブログでは論文を交えながら
着床と子宮動脈血流の関係について
書いていこうと思います。
○着床障害の原因
考えられる着床障害の原因は様々あり、
現在、下記の原因が挙げられます。
①受精卵の問題
胚の質が影響して
うまく着床できなかったり
流産してしまうケース
②子宮環境の問題
・子宮内ポリープ、子宮奇形、子宮筋腫
・慢性子宮内膜炎
・内膜の薄さ など
(内膜厚については
下記、ブログに記載していますので
よろしければ合わせてご覧ください。
③受精卵を受け入れる免疫寛容の異常
胚を異物と認識してしまい着床を阻害してしまうケース
そして、現在調べ得る全ての検査を行ってもなお
妊娠しない方の中には、
子宮動脈の血流不全が原因で
妊娠できていない方が一定数いると推測されます。
○血流が着床を後押しする
子宮動脈血流と妊娠率ついて検討した論文をご紹介します。
『体外受精・胚移植における子宮動脈系血流環境と
卵巣ホルモンおよび妊娠成立の関係について』
【概要】
経膣超音波カラードプラ法により
ET(移植)前日の子宮動脈上行枝および放射動脈を描出し、その血流速度波形からPIを算出して妊娠率との関連について検討した。(※PIとは血管抵抗値のこと)
【結論】
子宮動脈PI値が3.0, 放射動脈PI値が2.5を超えるような
循環不全の周期は移植には適さない子宮環境であるが,
血流環境を改善することによって妊娠率を高め得る可能性がある。
とまとめられていて、
血流が良好な周期と不良な周期では
妊娠率に有意差がある結果になっています。
また、海外の論文では、
過去3回IVF–ETを実施したが妊娠が成立しなかった153例について子宮動脈上行枝の血流計測を行なったところ、その74例(48%)に黄体期中期の子宮循環障害を認めたと報告しています。
○まとめ
体外受精において胚移植を複数回行っても妊娠しない場合、受精卵や子宮環境の問題の他に〝子宮動脈血流不全〟による着床障害が報告されています。
着床不全に対するできる治療を全てして、
他鍼灸院に行っても効果を得られなかった方が
当院にお越しになり妊娠に至るケースも少なくありません。
様々な流派の鍼灸がある中で
当院のトリガーポイント不妊鍼灸は
ツボを使わない西洋医学を元にした治療法です。
筋肉の凝っている部分に鍼刺激が加わると
鍼特有のズーンとした感覚が生じ、
自律神経の反射が起こります。
それより血管が拡張し血流が良くなるのです。
常に血流の良い状態を保っておくことは
着床を後押しする一助になり得ます。
当院の治療が着床不全にお悩みの方々のお役に立てれば幸いです。
○参考文献
・体外受精・ 胚移植における子宮動脈系血流環境と卵巣ホルモンおよび妊娠成立の関係について
日本産科婦人科学会誌 内海透
○参考書籍
・データから考える不妊症・不育症治療
(メジカルビュー社)
・臨床婦人科産科 着床環境の改善はどこまで可能か?
(医学書院)
・臨床婦人科産科 着床不全・流産をいかに防ぐか
(医学書院)
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